2018年12月17日ドル円のトレードについて、テクニカル分析に基づく相場環境の把握からトレード足への落とし込み、仕掛け・決済までを考察します。
最後に動画にて、実際の値動きを追いかけます。
1.ドル円日足チャート
大きな週足レベルの値動きでは、安値を切り上げながら高値を更新し続け上昇トレンドを継続しています(赤)。しかしながら、直近では上値抵抗ラインの重さから、この後高値を切り下げてくるようにも見えています。
短期的にも高値を切り下げてくるのか、もしくは足元にダブルボトムを形成し再度安値を切り上げるのか(青)、レジスタンス要素とサポート要素に挟まれた中で値動きが推移しているのが分かります。
下位足でも値動きが収束しやすく、そのような上位足の相場環境を把握しながらトレード足に落とし込んでいきます。
2.ドル円4時間足チャート
4時間足でも日足で見えていたように、上値は重く高値を切り下げてくるのか、もしくはダブルボトムから安値を切り上げてくるのか、その大きな保ち合いの中(赤)で値動きが推移しているのが分かります。また、直近の高安値もそれぞれ節目を形成し(黒)レジスタンス・サポートされています。
そのため、上昇しレジスタンス要素際にくると売りが入りやすく、下落してサポート要素際にくると買いが入りやすくなります。
さらに直近4時間足では、高値を切り下げて安値を更新し(青)短期的な下降トレンドに入っています。今その下降トレンドの一旦の戻しが入っており、上値を新たにレジスタンスされて下位足で反転を見せれば売りを検討したい局面に変わります。
買っていくには、短期的にも安値の切り上げポイントが必要になります。
3.ドル円1時間足チャート
1時間足でも4時間足で見えていたように、高値を切り下げて安値を更新した後(青)、現在一旦その戻しが入っています。また、直近つけた高値は節目にレジスタンスされ上値が重くなっており、下位足で反転・トレンド転換が確認できれば売りを検討したい局面です。
しっかりとした戻しが入ることで、直近安値のサポートラインまでの値幅も生まれ、この節目抵抗ライン際で損切り幅を抑えながら仕掛けることができれば、リスク/リワード的にも売りやすくなります。
そのような見方で上図のように、節目抵抗ラインを背にしながら下位足の5分足でこのライン際での反転・トレンド転換を待ち、売りを仕掛けました。
ただ、直下にもいくつかサポート要素は控えており、支えられるとそこを逆に新たな安値切り上げポイントとして買われるリスクもあるため、その値動きに迅速に対応できるよう短期の5分足で仕掛けました。
まずは直近安値を更新できるかですが、この安値も4時間足で見えていたようにサポートされているため再反転のシナリオは当然あり、トレード足で反転となれば一旦決済となります。
4.ドル円5分足チャート
上位足で見えていた節目抵抗ライン際で、直近安値を割ってトレンド転換となれば売っていきたい局面に変わるため、上図のように安値直下に売り注文を仕込み(緑)、直近高値直上に損切りラインを設定しました。
5.トレード動画
それでは、そのような見地から仕掛けたトレードについて、実際のエントリーから決済までを下記の動画で確認します。
*音声が出力されますので、ご注意ください。
6.まとめ
安値で買って高値で売る、高値で売って安値で買い戻すのがトレードの基本です。したがって、売っていく際はできるだけ高値で仕掛けることが必須で、下落が始まった後ではもう手遅れです。
自分が売るとすぐに反転して損切りになってしまうのは、仕掛けが遅すぎる、もしくは早過ぎるのです。
売りを仕掛ける際は、必ず節目となるレジスタンスラインを確認し、上位足の切り下げポイントの反転を拾います。そのような局面で仕掛けることができれば、損切り幅を非常に狭くしながら大きなリワードを狙え、仮に反転しても僅かでも利益を獲って逃げるトレードが可能となります。
自分が仕掛けたポイントが上位足ではどのような局面なのか、上昇中・下落中の中途半端なところから仕掛けていないか、しっかり安値で買って高値で売れているのか。
上位足からの相場環境を適切にトレード足に落とし込むことで、安定した成績が生まれます。