初めて実トレードを行うに当たっての、FX会社の選び方をまとめてみました。
現在ではたくさんのFX会社が、様々なキャンペーンで顧客を取り合っています。しかしながら、しっかり利益を上げていくためには、手数料・トレード環境などをよく確認したいですね。
私が今も実トレードで利用している、これから始める方にお勧めの口座もご紹介します。実取引は初めて・初心者の方が、抑えるべきポイントはほんの僅かです。
1.これから始める方がチェックすべきポイントは4つ
いざFXを始めようと思い立ったなら、まずするべきことは口座開設。これからのトレードのベースとなる第一歩なので、納得のいく業者を選ぶことが大切です。
とはいっても、ネットで検索してみると色々な比較サイトはありますが、何を重要視するべきかよく分からないというのが現状だと思います。
ある程度トレードが進むと、自分がよく取引する通貨のスプレッド(手数料)が低いところを選んだり、資金分散のために幾つかの口座を開設するようになります。しかしながら、これから始めるという方であれば、以下の4つのポイントを抑えておけば全く問題ありません。
【1】スプレッド(手数料)
【2】デモトレード機能の装備
【3】FX会社の安全性
【4】使いやすさ(アプリ・電話相談・速度)
他の細かなポイントの比較は、初心者の方にはほとんど関係がないと言えます。それぞれについて、詳しく見ていきたいと思います。
1-1.これだけでも良いというくらい重要なスプレッド
スプレッドというのは、簡単に言うと取引時にかかる売買手数料。FX会社のホームページを見ると、米ドル円:0.3銭などの表記を見ることがあると思います。
これは例えば、スプレッド0.3銭で10万通貨(10万円)を取引した場合、300円が手数料として差し引かれます。1回の取引でみると大きな金額には感じませんが、仮に上記の取引を100回した場合には3万円の手数料となります。これがスプレッド1銭となっていれば、手数料が10万円にも膨らみます。
トレードをする度にかかる固定費のようなものですから、まずは低い業者を選ぶことが大切です。近年は業者間の競争も激しくなっていて、スプレッドもかなり抑えられるようになりました。
現在の一つの基準としては、米ドル円でスプレッド0.3〜0.5銭というのが当たり前にクリアされる数値となっています。
*OANDAの主な取り扱い通貨とスプレッドの例
1-1-1.変動スプレッドと原則固定スプレッドの表記
また、スプレッドには「変動」と「原則固定」の2種類が存在します。
変動スプレッドを採用している会社では、その日その時の状況によってスプレッドが変化します。昨日は0.3銭だったのに、今日は1銭になっているということもあります。
それに対して原則固定スプレッドでは、余程のことがなければ動くことはありません。初心者の方には特に、原則固定スプレッドで取引する方が安心感があると思いますね。
ただ、あくまで原則固定ですので、大きな経済変化などがあった場合には変動することもありますので注意してください。
1-1-2.現在では、その他の手数料はかからないのが当たり前
少し前までは、口座維持手数料や入出金時手数料などスプレッド以外の手数料がかかることがありました。現在ではFX会社の企業努力もあって、これらの手数料はかからないのが当然の環境です。
ただ、ごく僅かですが未だこれらの手数料が依然として存在する会社もあります。皆さんが良く知っているような大手の会社であれば、まずかかりませんので安心して下さい。
1-2.トレード練習ができる大切なデモトレード機能
スプレッド・手数料に続いて大切なのが、このデモトレード機能。これは実資金でトレードする前に、仮想資金が与えられて実際と同じようにトレードが体験できる機能です。
トレードツールの操作性や使い心地を確認するのはもちろん、自身のトレードスタイルの確認や検証に使うこともできます。
いきなり実資金を投入してトレードしようとしても、まずどう取引したらいいのか分からないと思います。マニュアルを熟読していたとしても、いざトレードとなると分からないことが山ほど出てきます。
実資金で操作を間違えれば損失に繋がりますが、デモであればいくら間違えても大丈夫。まずは操作を熟練させる、そして学習してきたトレード手法を検証してから実トレードに入ることをお勧めします。
このデモトレード機能については、他の比較サイトなどでは軽視されがちになっていますが、これから始める方にはなくてはならない機能だと思います。
1-3.大切な資金を預けるFX会社の安全性を確認
取引するFX会社には、口座を開設して大切な資金を預けることになります。安心して取引できる、信用度の高い業者を選択することが大切です。
以前までは、さまざまな中小のFX会社が乱立し、経営破綻に陥る会社が相次ぎ話題になりました。これらの会社は、顧客の資金で自己売買を行ったりと、会社と顧客の資金が適切に区分されていないことが問題でした。
しかしながら現在では、全てのFX会社で顧客の資金は信託保全することが義務付けられるようになりました。信託保全とは、顧客の資金を他の金融機関などに信託することなんですね。
これによって、仮にFX会社が破綻したとしても、資金は全額信託会社などから返金されることになります。投資家が安心して資金を預けられるようになったと言えます。
また、会社によってその信託先も様々です。大手の金融機関であることがほとんどですが、聞き慣れない外資系金融機関の場合もあるので、大きな資金を預ける場合には確認しておくと安心です。
1-3-1.信託保全されていても破綻リスクの少ない会社を
信託保全によって資金は安全でも、破綻リスクの少ない会社を選ぶのがベターです。
万が一取引しているFX会社が破綻した場合、保有ポジションは強制決済されるため、含み損を抱えていた場合は損失をそのまま引き受けることになります。また、破綻処理にも時間がかかるため、預けていた資金がすぐに返金されることも難しくなります。
そうしたことを考えると、やはり資金体力があり安定した基盤の上で営んでいる会社がベターです。
FX会社の経営状態を計る上で、参考になるのが自己資本規制比率。金融庁は全FX会社に対して、自己資本規制比率が140%を割った場合には報告の義務を課しています。
この数値は200%以上であれば問題ないとされています。各会社のホームページでも開示されていますので確認されると良いかもしれません。
1-4.取引画面やツールの使いやすさ・アプリを確認
実際に取引を行う画面やツールは、直感的に操作できる見やすいもの・使いやすいものを選ぶことが大切です。
ほとんど使うことのないコマンドやニュース・広告などは、トレードの邪魔になるだけでなく誤操作にも繋がります。できるだけシンプルで、必要最低限の操作ができるものが良いと思います。
また最近では、スマホの普及で各社がモバイルに対応したアプリも提供しています。自宅だけでなく、外でもチャートのチェック・取引ができる環境を整えておくことは現在では常識になっているので、こちらも使いやすさ・繋がりやすさを確認しておきたいですね。
加えて、有事の時にも迅速に対応してもらえるよう電話対応が可能かどうかも確認してください。実際に一度問い合わせてみて、繋がり具合なども確認しておくと安心です。
2.これから始める方が考えなくても良いポイント
上記の4つのポイントを抑えていれば、これから始める初心者の方であれば安心して取引ができると思います。トレードを進めるうちに自分なりの要望が出てきたときに、改めて別の口座を開設するのも良いと思いますね。
以下では逆に、初めは考慮しなくても良いポイントをまとめてみました。あまりに検討するポイントが多いと、本当に大切なポイントを見逃してしまいます。
2-1.取引通貨のペア数・マニアックな通貨の取扱い
FX会社によっては、非常にマニアックな通貨を取り扱っている会社もあります。多くの通貨が取引できれば良いように感じますが、初めはそのようなマニアックな通貨を取引することは危険です。
その通貨を使用している国の経済ニュースが届かないことも多く、予測できない突発的な動きをすることがあるからです。はじめはドルやユーロ・ポンド・豪ドル・NZドル・スイスフランといった、基本的な通貨ペアが取引できれば問題ありません。トルコリラや南アフリカランドなどは、初心者の方には不要です。
2-2.スワップ金利
スワップ金利(スワップポイント)というのは、2つの通貨間の金利差のこと。低金利の通貨を売り高金利の通貨を買うことで、スワップで表示されている金利差を受け取ることができます。
資金を外貨預金として、長期的にFXを利用する場合などには非常に重要な数値となります。デイトレードのように短期的な売買によって為替差益を狙う取引では、気にする必要はありません。
スワップ金利も高ければ高いほど良いという訳でもなく、高いと当然支払う際のスワップも高くなってしまうので注意が必要です。
2-3.キャッシュバックキャンペーン
FX会社間の競争が激しくなり、顧客の争奪戦が繰り広げられています。何とか顧客を囲いこもうと、各社が様々なキャンペーンを打ち出しているんですね。1万円キャッシュバック!などの広告をよく見かけます。
しかしながら、本当にFXで稼ぎ続けていこうと思うのなら、このような目先の小銭にとらわれないことが大切です。実際には、かなりの取引数をこなさなければバックされないケースも多いようです。
スプレッドなどの手数料が高い会社で取引してしまうと、バックされても手数料が大きい分利益にはならないかもしれません。上記の4つのポイントを見て選択した会社が、たまたまキャンペーンをしていてラッキー!という感覚が良いと思いますね。
3.初めてのFX会社の選び方-まとめ
上記のポイントの中でも、スプレッド(手数料)とデモトレード機能は必ず確認してください。固定費をしっかり抑えることと、トレードのスキルアップに直接繋がります。
取引以外に余計な心配をする必要がなく、安心してトレードに集中できる会社をまずは選択して、トレーダーとしての環境を整えてみてください。
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■これからFXを始める方は、記事:猿でも分かるFXの始め方!?口座開設から資金準備・取引手順までの黄金ルート!も参考にしてください。